柔道の天才である野村忠宏。
柔道史上初、全競技を通してはアジア人初の
オリンピック三連覇を達成する偉業を成し遂げています。
そんな野村忠宏ですが何故か
国民栄誉賞をもらっていません。
今回はそんな野村忠宏と国民栄誉賞を
もらえない理由について見てみましょう。
[affi id=4]
■野村忠宏について
9/18(日)発売「新潮45 10月号」ビートたけしさんの連載「達人対談」で自身の経験とリオオリンピックでの日本柔道の活躍について話をしています。https://t.co/eZK4Y6oDpb pic.twitter.com/gvIccLBAIJ
— 野村忠宏 (@nomura60kg) 2016年9月16日
名前:野村忠宏(のむら ただひろ)
生年月日:1974年12月10日
出身:奈良県
野村忠宏は父が元天理高校柔道部監督の野村基次
叔父はミュンヘンオリンピック金メダリストの
野村豊和であり、まさに柔道一家。
そんな野村忠宏は男子柔道60kg以下級選手として
1996年アトランタオリンピックで金メダル獲得。
2000年シドニーオリンピックでも金メダル獲得し2連覇。
2004年アテネオリンピックでも金メダルを獲得し3連覇。
野村忠宏の3連覇は柔道史上初であり
全ての競技を通してもアジア人として
3連覇を初めて達成をしています。
2007年には右膝前十字靭帯を断熱してしまい
2008年の北京オリンピックには代表になれず。
2012年のロンドンオリンピックへの出場も逃してしまい
2015年8月には現役を引退しています。
[affi id=4]
■野村忠宏と国民栄誉賞
今までにオリンピックで3連覇以上を
成し遂げた人物はレスリング女子の伊調馨(4連覇)
吉田沙保里(3連覇)、そして野村忠宏(3連覇)のみ。
しかし吉田沙保里には2012年11月に
国民栄誉賞が授与され
伊調馨には2016年10月に
国民栄誉賞が授与されています。
他にもマラソンの高橋尚子は
シドニーオリンピックの金メダルで
2000年10月に国民栄誉賞を授与。
なでしこジャパンは2011年の
ワールドカップ優勝で2011年8月に
国民栄誉賞を授与しています。
こう見ると野村忠宏が国民栄誉賞を
授与されていないのは
かなり不自然なものとしか言えません。
■野村忠宏が国民栄誉賞をもらえない理由
もともと国民栄誉賞はそこまで歴史が古いものではなく
偉業を達成した王貞治を称えるために
創設したものであり基準がなかなかに曖昧。
国民栄誉賞の目的と対象は
内閣府によると以下の通り。
目的:広く国民に敬愛され、
社会に明るい希望を与えることに
顕著な業績があったものについて、
その栄誉を讃えることを目的とする。
対象:内閣総理大臣が本表彰の目的に照らして
表彰することを適当と認めるものに対して行う。
こうすると野村忠宏の柔道史上初めての3連覇
他の競技を含めても、アジア人で
オリンピック3連覇は初めてというのは
十分に社会に明るい希望を与えたと言えます。
そうすると残る理由としては政治的な観点。
国民栄誉賞は政権の支持率が下がったときに
悪い言い方をすると他の話題で
目をそらさせるためにも使われます。
そして野村忠宏が2004年に3連覇時に
政権を取っていたのは小泉純一郎。
そもそも小泉内閣では国民栄誉賞は
一度も授与されていません。
そのため野村忠宏が国民栄誉賞を
授与できなかったのは時期が
悪かったというのもありそうです。
[affi id=4]
■おわりに
野村忠宏は2016年8月に
伊調馨が4連覇を成し遂げたときに
国民栄誉賞に値すると太鼓判を押していました。
その通りに伊調馨は見事国民栄誉賞を受賞しましたが
内心野村忠宏は複雑だったとも思います。
成し遂げた偉業を考えると野村忠宏は
当然もらえてもおかしくないのですけど
連覇したその年にもらえていないために
引退した今国民栄誉賞を貰うというのも
ちょっとタイミング的におかしいですからね。