茂木敏充外務大臣「外国人に参政権」は2001年頃の発言だった

茂木敏充外務大臣が「定住外国人に地方参政権を与える」と提案をしていたと話題に。この件について話題になったのは2020年ですが発言自体は2001年頃であるとされています。

この事が何故妙なタイミングで話題になったかというと茂木としみつが2020年9月に菅義偉内閣で外務大臣として再任し、日中の外務大臣として「今月中にビジネス目的の往来を再開させる」と合意した事であると思われます。今回はそんな茂木敏充外務大臣の過去の発言とどのような流れでのものであるかについてみてみましょう。

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茂木敏充外務大臣の発言

出典:茂木敏充外務大臣ツイッター

茂木敏充外務大臣が発したとして話題になったのは「定住外国人に地方参政権を与える」と言った物。ではそもそもこの文言はどのような流れでのものであるのか。まず現在も確認できるのは茂木敏充外務大臣本人の公式ホームページの政府提言。そこには以下のように記述されています。

「いつも官僚任せで、ビジョンや決断力はあるのか」というメールに対する回答(3/5)

私は政務次官時代の政策決定や国会答弁も決して官僚任せではありませんでした。もちろん自分なりの国家ビジョンも持っています。限られたスペースですが以下具体的に申し上げます。 一言で言えば21世紀の日本を「多様性のある多民族社会」に変えるということです。有能な人材が世界から日本に集まり、ここで世界に向けてサクセスストーリーが生まれるという国家を目指すべきです。このための具体的な政策課題として(1)英語を第2公用語にする(2)定住外国人に地方参政権を与える (3)インターネットの接続料はじめ知的生産活動の基本コストを諸外国並みにする(4)日本の制度やシステムの中で国際基準と合致しないものを一括して見直す、の4点を提案したいと思います。

現在も削除はされておらず。ただし後述しますがこれはあくまでも2001年3月5日時点での返答です。2002年には第一次小泉改造内閣で外務副大臣にはなっていますがそれよりも少し前。念の為該当部位を画像にて残しておきます。

ちなみに同ページで茂木敏充は「ハブ空港の建設で日本は韓国に遅れを取っており地方参政権の問題でも遅れをと取ってはいけない」と言った趣旨の発言も。

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「外国人に参政権付与」発言の文脈

ではそもそもこの発言は一体どのような流れでのものか。まずこの発言の初出は茂木敏充外務大臣の公式サイトではなく、ネット上で政治家らと意見を交わす「e-デモクラシー」というサイトでの事です。こちらは2000年5月10日に朝日新聞(アサヒ・コム)が主催・開設したサイト。そして「永住外国人の地方参政権」をテーマにした討論の中で前述の発言が出ました。

茂木敏充は「自分なりの国家ビジョンは多様性の有る多民族社会にしたい」というものですが、その意見を発したのは「官僚任せ」ではないかという40代男性のとある意見への返事。実際にどのような質問をしたかと言うと以下の通り。

党の事情は関係ない

貴方の意見はまるで幕末の幕府の役人のようです。自民党は与党ですが、日本そのものではない。どの様な党首を選ぼうが知ったことではありません。国民は現在の難局を回避してくれる正しいビジョンと鋭い断行力、並びに臨機応変の判断力を持つ人を国の最高判断者に選択したいのです。いつも官僚任せでは正しい判断が出来ないし、括る腹も育たないでしょう。 

こちらも太字、マーカーは筆者によるもの。これに対して自分は官僚任せではなく確固としたビジョンがあると言う流れでの発言という事です。また、自民党は外国人参政権付与法案には反対の立場であるというスタンスを2010年などに公式サイトで「外国人参政権付与法案 断固、反対します!」として表明しています。

日中外相会談がきっかけで話題に?

このように永住外国人への地方参政権の付与については、茂木敏充外務大臣が最近言ったという話ではありません。

しかしこの会談で日中間のビジネス目的での往来を今月中に再開することの合意。Gotoトラベルなどは一部地域の除外などが決まっているタイミングでもあるので不公平だと不満が爆発。

更には尖閣諸島での中国公船の領海侵犯問題で、中国側の「日本漁船がこちらの水域に入る事態が発生したためやむを得ない反応だった」という主張への弱腰な姿勢で火に油を注いだ結果に。そのように茂木敏充外務大臣の外務大臣としての姿勢に疑問視がされ、この態度の根拠はなんであるかと公式サイトなどから過去の発言を巡り批判をされたという事であると思われます。

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