アベノマスクがついに発動(?)。新型コロナウイルスが猛威を奮っている中日本政府の対応がどうなるか注目を集めていましたがなんとアベノマスクという1世帯に付き布マスク2枚を配布する方針を表明しました。
凄いぜ!マスク2枚だ太っ腹だ!しかも1世帯に2枚も配っちまうんだ!…そんなマスク2枚配布は衝撃を込めてアベノマスクと早速命名されました。エイプリルフールかな?今回はそんなアベノマスク発動についてのネットの反応などについてみてみましょう。[affi id=4]
アベノマスクが発動
安倍晋三首相は2020年4月1日に首相官邸にて新型コロナウイルス感染症対策本部を開きました。このときに対策として全世帯に布製マスク2枚を配布することを表明。…ちなみに安倍晋三首相は現在の状況について以下の通りコメント。
- (緊急事態宣言は)今この時点で宣言を出す状況ではない
- 宣言を出すというのは相当厳しい状況で、スピード感も必要
- 日本が戦後経験したことのない国難ともいえる状況
国難と総理は認識しているようです。…国難の対策に1世帯2枚って少なすぎじゃない?という声や他国は現金給付とかしてるよねという声などもあり大きな衝撃が。そうして様々な意味を込めてアベノマスクと名付けられました。アベノマスクで配布されるマスクや条件などは主に以下の通り。
- 全世帯にマスク配布。
- 1世帯(住所)あたり2枚ずつ配布。
- 配布時期は再来週以降、感染者が多い都道府県から順次。
- 全国およそ5000万世帯に配るためマスクは1億枚確保。
- 配布するマスクは再利用可能な布製マスク。
以上だ!多くの人が望んでいたのは一律の現金給付。しかし麻生太郎財務相は一律の現金給付に消極的。理由は2009年、当時首相であった麻生太郎氏がリーマンショック対策で1万2000円(若年層、高齢層には2万円)を配布。しかし国民は現金給付をされても何に使ったか誰も覚えていない事を上げ、効果が無かったと考えているとのこと。
ただしあくまでも現時点で実施しないのは一律での現金給付。現金を給付するにしても新型コロナウイルスにより収入が減少した個人、世帯などの「本当に必要な所にまとめて給付をしたほうが効果がある」という考えを示しました。
追記
菅義偉官房長官が4月2日の記者会見で布製マスクについて以下のように言及。
- 費用は1枚200円程度。
- 日本郵政が把握している各住所のポストに直接投函する
200円…。送料を考えると送料のほうが高く付きそうな気がします。また、布製マスクについてはWHOが「いかなる場合でも使用は推奨しない」と過去にコメントをしたこともあり大きな反応が。ただしこれは最新のデータではありません。
WHOは既にこの情報を更新。実際にコロナウイルス2019(COVID-19)WHOタイ状況報告書~2020年3月26日によると「If unwell, wear a cloth or paper mask. Do not use N95 respirators as supplies are limited and they are critically needed for healthcare workers. 」との記述が確認できます。
出典:WHO公式サイト
物凄い乱暴に言うと「体調悪かったら布でも紙でも良いからマスク使えよ!でも医療従事者にとって重要なN95マスクは供給限られてるから使わないでな!」と言ったところでしょうか。N95マスクは米国労働安全衛生研究所(NIOSH)規格に合格したマスク。
更に米疾病対策センター(CDC)も2020年4月2日には「普通の布製マスクもウイルス感染リスクを軽減するのに役立つ可能性がある」という認識。そのような内部資料があったとワシントン・ポストが報じています。(参考:BBC NEWS)
アベノマスクの真意
出典:政府マスクチーム浅野大介Facebook
この段落は追記となります。アベノマスクについて何故こうなったかを政策担当者が解説。全文は上記画像の通りですが文字に起こすと大体以下の通り。
- 飛沫感染防止の為マスクはしてもらいたい。
- しかし不織布の使い捨てマスクには生産限界能力がある。
- そのため使い捨てマスクは医療機関に回したい。
- 一般世帯には洗濯して繰り返し利用可能な「布マスク」を使うか「自作マスク」でしのいでもらいたい。
- 布マスクは今はあまり売られていない。
- メーカーは売れ行きが怖くて作れないから政府が発注(マスク制作費200億円の理由)。
- 配布の際にクラスターの恐れがあるので日本郵便の配達サービスを使用しなければいけない(郵送費をかける理由)
- 平均世帯人数が2人なのでまず2枚配布が精一杯。
つまり一般国民のためにマスクを配布ではなく、医療機関に優先的に不織布の使い捨てマスクを配布したいというのが主目的。[affi id=4]
響きが良すぎるアベノマスクに多くの人が反応
このアベノマスクには多くの人が衝撃を受けました。まず他国と比較をして落差に愕然とする人も。宍戸開は他国と比較した画像をツイート。
国民を思う気持ち… pic.twitter.com/JzpY2ENl5T
— 宍戸 開 (@quai44) April 1, 2020
もちろんあくまでも簡略化したものであるので条件がある程度あったりと単純な比較はできませんがこう見ると落差がひどい。多くの著名人が反応をしています。
「だけどおれたちには四季があるから」って言っておきました。
— RAM RIDER (@RAM_RIDER) April 1, 2020
自民党の小野田紀美も怒りのツイート。小野田紀美によると自民党の会議では話が出てなかったとの証言。
まずマスク必要なの病院等じゃねん。国民には早く現金給付したらマスクやこーそのお金で布とかで作れるがん。んでこの送料なんぼかかるん。予算なんぼなん。そのお金あったら給付増やせるんじゃねんか。どこの誰が決めたん。今回のコロナ一連、一般自民議員の意見はなんでここまで聞いてもらえんのん。
— 小野田紀美【自民党 参議院議員(岡山県選挙区)】 (@onoda_kimi) April 1, 2020
このようにアベノマクスには怒りや悲しみ、落胆を覚える人がいます。しかも自民党内にもいるというのがなんかもう凄い。
コラや画像で遊ぶ人も多数
そうして怒りや落胆を通り越したのかコラ画像を作って遊ぶ人も増えてきました。
一世帯に二枚のマスク #贋作 #○○風に時事ネタを振り返ろう pic.twitter.com/43j8zUizyK
— 北村ヂン (@punxjk) April 1, 2020
「雫、2枚だから」 pic.twitter.com/e0tLskUR8p
— ⛩️失敗即位⛩️ (@sokuishippai) April 1, 2020
マスク2枚しかもらえなかったダグトリオ pic.twitter.com/IXeEpzxxtT
— とら太郎🐯 (@iamtuyoitora) April 1, 2020
マスクが2枚しか貰えなかったキングギドラ pic.twitter.com/BL4QNxWGX0
— タ グ オ (@T_a_g_u_oCOMICS) April 1, 2020
マスク二枚しかもらえなかったサザンドラ pic.twitter.com/TZUfq2sJ33
— 佐野丁寧 (@sano_no_teinei) April 1, 2020
マスクを2枚しか貰えなかったナッシー pic.twitter.com/c9IPMYswZR
— あさくさ (@Renketu__Freeze) April 1, 2020
頭が3つある生物やトリオは格好の標的。
品薄に対応、布製マスク全戸に2枚 入国拒否73カ国に拡大 政府対策本部 https://t.co/i2zeuvAgtp @Sankei_newsさんから
— 銀鼠ニュース (@GinnezuNews) April 1, 2020
ちなみに上記ツイートの画像はコラではありません。普段は比較的政権寄りな産経新聞の記事の写真。この写真を選んだのは無言の抗議でしょうか。ちなみにタイトルは「参院決算委員会でマスクを着け直す安倍晋三首相」。[affi id=4]
アベノマクスに対するネットの反応
アベノマクスで配布される布マスクはどの程度のものなのか。600円程度の布製マスクも普通に売ってるんですよね…。そうすると1世帯1200円。焼け石に水ゥ!もうマスクが不足しているという状況ではないんですよね、一般世帯ですと。
なるべく外出は控えていますがネットスーパーなどを用いたとしても生活必需品の買い出しはどうしても発生しますし、そのついでにマスクを買えばよいわけで。マスク2枚配布されるよりは普通に現金の方が消費も促せると思うのですが…。
というか外出をできるだけ控えている世帯にマスク配布されてもあんま意味ないですよね?やってる感を出してるようにしか思えないというか。1200円(仮定)のマスクを配布するために送料がどれだけかかるのか…。
追記
現在大変繋がりにくい状況ですが首相官邸では今回のマスクについて主に以下のようにコメントをしています。
- マスクについては、政府として生産設備への投資を支援するなど取組を進めてきた。
- 結果、電機メーカーのシャープがマスク生産を開始するなど、先月は通常の需要を上回る月6億枚を超える供給を行った。
- 更なる増産を支援し、月7億枚を超える供給を確保する見込みです。
- 全国の医療機関に先月中に1,500万枚のサージカルマスクを配布。
- さ来週には追加で1,500万枚を配布する予定。
- 加えて、高齢者施設、障害者施設、全国の小学校・中学校向けには布マスクを確保し、順次必要な枚数を配布。
- この布マスクは使い捨てではなく、洗剤を使って洗うことで再利用可能。
- 急激に拡大しているマスク需要に対応する上で極めて有効であると考えている。
- そして来月にかけて、更に1億枚を確保するめどが立った。
- 来週決定する緊急経済対策に、この布マスクの買上げを盛り込む。
- 全国で5,000万余りの世帯全てを対象に、日本郵政の全住所配布のシステムを活用し、一住所あたり2枚ずつ配布。
- 補正予算成立前にあっても、予備費の活用などにより、再来週以降、感染者数が多い都道府県から、順次、配布を開始する予定です。
- 世帯においては必ずしも十分な量ではなく、また、洗濯などの御不便をお掛けしますが、店頭でのマスク品薄が続く現状を踏まえ、国民の皆様の不安解消に少しでも資するよう、速やかに取り組んでまいりたい。
出典:首相官邸HP
アベノマスクで布マスク2枚配布が足りないのは認識しているようです。また、医療機関には既にサージカルマスクを配布、高齢者施設や障害者施設にも配布予定。
確かに一般世帯への影響は布マスク2枚だけなのですけれど、前述の要素をきちんと報道されていればそこまで反発は無かったのかもしれません。
布製マスク2枚配布というのは一般家庭に向けたものではなく、一般家庭に配布することでマスクの需要を抑え、医療従事者にとって重要なN95マスクの買い占めを防止するためという側面が強い印象。
また、厚生労働省のホームページでは新型コロナウイルスによる雇用調整助成金の特例措置の拡大が明らかになっています。
出典:厚生労働省ホームページ
このあたりも影響を受ける事業主への支援なので一般世帯には無関係と言え、きちんと対応をしています。
ただテレビの視聴者層は基本的には一般世帯がメインであるためなかなか報道されず。そのため助成金などは自分で調べなければ知らないままの人が多いという結果に。このあたりは厚生労働省サイドの周知させる努力が足りないのか、報道しないのがダメなのか…。