当時TBS記者で立場のあった山口敬之。政治部記者でワシントン支局長であったために就職などの相談をしたジャーナリストの伊藤詩織が会食後に乱暴をされたという事件で長い間裁判が行われていましたがついに判決が出て伊藤詩織が勝訴。
山口敬之に330万円の賠償判決が出ました。今回は伊藤詩織事件で勝訴したこと、山口敬之の判決とこれまでの流れについてみてみましょう。[affi id=4]
伊藤詩織事件で勝訴
出典:ツイッター
伊藤詩織事件は2015年4月に就職の相談をするために当時TBS記者であった山口敬之と寿司やで会食。その後意識を失い、ホテルで望まない性行為をされたということで山口敬之を捜査。
しかし2016年7月には嫌疑不十分で不起訴処分となったことで伊藤詩織が名前と顔を明かして記者会見。2017年5月に捜査を申し立てて不起訴相当となりました。そのため精神的苦痛を受けたとして損害賠償を求めて民事訴訟。結果として2019年12月18日に伊藤詩織の請求を認めて伊藤詩織側が勝訴。判決が下り山口敬之に330万円を支払うよう命じました。
判決が下るまでとても長く…
伊藤詩織事件は判決が下るまでがとても長く、事情が様々に入り乱れていました。山口敬之も元TBS記者であることから表に出て反論を多くしていたのも判決が下るまでの時間がとても長くなってしまった一因。大まかな流れとしては以下の通りとなります。
- 2015年4月に伊藤詩織は就職の相談のために山口敬之と都内で食事。
- 寿司屋で記憶を失い痛みで目覚めると山口敬之とホテルにいた。
- 被害届をその月のうちに出し、逮捕状も出たが取りやめ。
- 2016年7月に嫌疑不十分で棄却。
- 2017年5月に検察審査会に審査申し立て。
- 検察審査会も不起訴相当と議決。
- 9月に山口敬之に対しての1100万円の損害賠償を求め民事訴訟。
- 10月18日に伊藤詩織が告発本「Black Box」発売。
- 10月24日に伊藤詩織が名前と顔を公表して記者会見を行う。
- 10月26日の「Hanada」で山口敬之が伊藤詩織の言い分を全面否定。
- 2019年2月に山口敬之が伊藤詩織に対して慰謝料1億3000万円と謝罪を求め反訴。
- 7月8日に口頭弁論。
- 12月18日に伊藤詩織が勝訴。山口敬之の反訴は棄却。
今まで伊藤詩織はから意思に反して性行為をされたと主張しており、山口敬之は同意があったと主張をしていた形。しかし山口敬之の供述は「不合理に変遷」ということで信用性に乏しいとのことで伊藤詩織の供述が信用されたという形になります。
また、伊藤詩織はアメリカ、ハリウッドでは性暴力被害者たちが声を上げる「#MeToo」の動きが大きくなっており、日本での「#MeToo」運動への認知度を広めた人物としても知られています。[affi id=4]
二人はそれぞれ記者会見予定
伊藤詩織事件は伊藤詩織の勝訴という形で決着。とはいえこれで全てが終わったというわけではなく…。伊藤詩織は「なかったことになったわけではない」とコメントをするも、今までブラックボックスだった判断のプロセスが明らかになった事に手応え。
そして18日午後から記者会見予定。一方で山口敬之は判決後には表情を変えず法廷を去り、18日午後に会見予定です。
このFacebookの投稿を見る限りこの時点では伊藤詩織が勝訴するとは考えていなさそうですが果たして…。この判決を受け入れるのか控訴するのかが注目されます。…記者会見を開くと予め報告していますし控訴をしそうな気もしますが。
伊藤詩織事件に関するネットの反応
個人的には事件があった翌日に伊藤詩織が山口敬之に送った「山口さん、お疲れさまです」という冒頭から始まるメールが事態をややこしくしてしまった印象。とはいえそれも就職の相談をしていた中での出来事なので立場を悪用した就活ハラスメントだと考えると一時は耐えようと思ってしまったのでしょうか…。